レーヨンって自宅で洗えるの?

結論からいうと洗えます。

でも、それには、レーヨンにふさわしい洗い方はもとより、干し方や収納法を身につける必要があります。

そのためには、まず、レーヨンという繊維の性質をきちんと知ることが欠かせません。

レーヨン繊維の由来

レーヨンは、昔は「人絹」と呼ばれていました。

そう、レーヨンは、カイコ(蚕)が吐く糸から作った絹と繊維の性質が似ているから、「人絹」と名付けられたのです。

レーヨン繊維の特徴

素材と太さが絹に似ている

例えば、レーヨンの主原料は絹と同じ植物由来のセルロースであり、石油から作られてはいません。

また、レーヨン繊維の太さも、細い絹を似せて作られています。

以上から、レーヨンは、絹同様に繊維が細いうえに強度が弱いため、基本的には自宅での洗濯には向いていない繊維です。

吸湿性や吸水性が高い

これは、レーヨン繊維を水に浸けると、すぐに水を吸って膨張してしまうことを意味しています。

そして、乾燥している際に、収縮してしまい、服のサイズが元に戻りにくい性質があります。

このように、レーヨンは吸水性が高いため、一般的には水を使わないドライクリーニングでの洗濯に向いています。

染色しやすいけれど、脱色もしやすい

これはレーヨンの吸水性が高いことによるもので、洗濯の際に強度をかけることで色が抜けやすくなります。

また、直射日光をあてることも色落ちの原因となります。

このように、レーヨンは、洗濯の時だけでなく、干すときにも他の繊維に比べて工夫が必要だといえます。

他の繊維となじみやすい

これは、レーヨン100%だけでなく、レーヨンと他の繊維を混ぜて紡いだ衣類が多いことを意味します。

つまり、レーヨン含有率が低い繊維は普通に洗濯機で洗える場合もあるので、「取扱い表示」の確認が重要になります。 

レーヨンの洗い方は?

以下、レーヨン100%の衣類を洗う際の具体的な方法を順を追って説明します。

1.下準備
レーヨンの洗濯に必要な道具・材料として以下を準備します。

2.洗い桶(衣類が楽に入る大きさのものがベター)

3.すすぎ桶(同上)

4.よく乾いた大き目のタオル(2~3枚あると心強い)

5.中性洗剤(後述)

6.平干し用の洗濯台など(なければハンガーを組合わせて平らに干しても可、後述)

7.洗い桶とすすぎ桶に水を貯める
水量は適量で結構です。

8.洗い桶に中性洗剤を溶かす
希釈する倍率は、可能であればなるべく薄めにします。

9.ほぐし洗いする
洗い桶に衣類を入れ、ほぐし洗いをします。
絶対に揉んではいけません。
やさしく泳がせるように洗います。
洗い終わるまでの時間の目安は、できれば30秒、最低でも1分以内で終わらせるようにしましょう。

10.すすぐ
洗い桶の衣類をそのまますすぎ桶に移し、手早くすすぎます。
洗い桶からすすぎ桶までの移動は数秒以内、すすぎは可能であれば30秒、最低でも1分以内で終わらせるようにしましょう。

11.脱水
すすぎ終わると、タオルで水分を拭き取りましょう。
レーヨン衣類とタオルをべたっと接触させ、たたくようにしてレーヨンの水分をタオルに移動させるのがポイントです。
タオルが湿ってくると、新たなタオルに交換してレーヨンから水分をできるだけ取り出すのがポイントです。

レーヨンを洗濯する時に気を付ける事は?

1.洗濯機は使わない
これは、2つの理由があります。

2.洗濯機だと水に浸る時間が長くなる
普通の洗濯機の場合、洗いとすすぎの時間を足すと少なくとも6分程度かかり、この間にレーヨン繊維が多量の水を吸ってしまいます。
そうなれば、干し方やアイロンがけでは取り戻せないほど激しく縮んでしまいます。

3.水を含んだ状態で強い摩擦を与えない
仮に、2分ですすぎまでできる特殊な洗濯機でレーヨン衣類を洗うと、縮み自体は最小限で済みます。
しかし、撚り合わせているレーヨン繊維が強くこすられた結果、撚り合わせがほどけてしまうと、毛羽立ってしまいます。
特に黒などの濃い色の場合、白っぽくなってしまいます。

4.短時間で手早く終わらせる
レーヨン衣類を水に入れてから、脱水終了までの時間は、できれば1分、最低でも2分以内で終わらせるようにしましょう。

5.手早くやさしく脱水
先に述べたように、レーヨンは、水に浸けている時間が長いほど吸水し、吸水が多いほど縮んでしまいます。
なので、脱水にもあまり時間をかけない方がよいです。
洗いやすすぎと同様に、可能であれば30秒、最低でも1分以内で終わらせるようにしましょう。

6.中性洗剤はできるだけよいものを使う
短時間で手早く洗う必要があるレーヨンは、洗剤の選び方も重要です。
まず、短い時間で洗浄力が高いことが必要ですし、すすぎにも手間がかけられません。
レーヨン100%の繊維を、自宅で洗濯することに成功した人が使っている洗剤を数点紹介します。

7.エマール 洗濯洗剤 液体 おしゃれ着用

8.ハイベック エースドライ

9.エコベール デリケートウォッシュ
いずれも、「おしゃれ着用」などと書いているものを使用しています。

10.部分洗浄の活用
そもそも洗濯を行うのは、

  • ①汗など服全体の汚れを取る
  • ②しみなど特定の汚れを取る

のに分けられます。
これまで紹介した洗濯は、主に①をするためのものです。

①と②を同時に行う余裕はありません。
なので、レーヨンで、しみなどを取る際には、あらかじめ部分汚れ用の洗剤をよく染み込ませておくとよいです。

レーヨンが混じった衣類を洗濯する時に気を付ける事は?

以上紹介した洗濯の方法は、主にレーヨンが半分以上入った衣類の洗濯方法です。

でも、レーヨンの場合、他の繊維との混紡が多いのも特徴です。

レーヨンと他繊維の混紡の場合、どう洗濯したらよいか迷う点です。

結論からいうと、衣服の内側に付いている「取扱い表示」を確認してから方針を決める必要があります。

「取扱い表示」で「洗濯機で洗濯可能」とされている場合は、普通に洗濯機で洗っても構いません。

というのは、「洗濯機で洗濯可能」とされているのに縮んだなどのトラブルがあった場合、国民生活センターをはじめ各地の消費生活センターに訴え、困るのは衣類の販売者側だからです。

この場合も、洗濯用ネットを使わなければ、毛羽立ちなどがおきやすいので注意が必要です。

なお、外国で購入したレーヨンが混じった衣類の場合、「取扱い表示」に書いているのが本当のことかが分かりませんし、表示自体が読めないこともあります。

なので、外国で購入したレーヨン混紡の衣類は、手洗いかクリーニングに出した方が無難です。

レーヨンの干し方は?

物干しネットを利用する

レーヨンを洗濯ばさみ等で挟んで干すと、挟んだ部分の毛羽立ちが生じますし、型くずれしやすいです。

なので、「セーター干し」、「ニット干し」等と呼ばれる専用の物干しネットを利用して、平干しするのがおすすめです(100円ショップなどでも売っています)。

物干しネットが手に入らない場合は、3個のハンガーを組合わせて干すことも可能です。

上衣の場合、普通にハンガーにかけた後、袖の部分にもハンガーをかけるとともに、下の部分にもハンガーをかけ、ちょうどお化けが空を舞っているようにするとよいです。

「お化け法」は、下のほうにだけ重心が行かないようにする意味があります。

この他、大き目の洗濯かごがある場合は、横向けにして直接干す方法も有効です。

直射日光に当てるのを避ける

レーヨンは染色しやすいですが、逆に脱色しやすい性質もあります。

なので、直射日光に当てるのは厳禁です。

必ず部屋干し(陰干し)をしましょう。

干す前のポイント

干す前には、一度手のひらで軽くたたくと、乾いた後のしわが減ります。

また、普通の洗濯物のように、衣類全体を振るようなことはやめた方がよいです。

レーヨンをしまう時に気を付ける事は?

アイロンがけの良否が仕上げを決める

レーヨンは、天然繊維なので強い熱には弱いです。

なので、アイロンの温度は高くても150℃までにとどめます。

また、水に弱いので、必ずドライアイロンで行います。

スチームアイロンは絶対に使用しないでください。

また、いくら1~2分で洗濯に成功したといっても、それでも少しは縮むことがあります。

その場合、アイロンがけをするときに、しっかりと引っ張りながらかけると、元のサイズに戻ります。

ただし、かなり縮んでしまった場合には効果がないので注意が必要です。

ハンガーにかけて収納する

レーヨンは型崩れしやすく、またしわにもなりやすいので、ハンガーにかけて収納しましょう。

肩の部分が太目のハンガーを使用すると、型崩れをさらに減らせます。

天然繊維なので虫食いにも注意

レーヨンの原料は植物繊維なので、ウールや綿と同様に、虫が食べることがあります。

なので、防虫剤を忘れずに使用しましょう。

また、虫は、食べこぼし等の部分汚れがあった場所を特に好んで食べます。

なので、洗濯の際になるべく部分汚れを取り除いておくことも重要です。